遺産分割協議の

流れ

全体像がつかみづらい「遺産分割協議」の事例をストーリーでまとめました。相当なボリュームがあるように感じると思いますが、遺産分割協議には、実際にこのくらいの作業量や手間が発生します。もちろんケースによって様々ですが、ご参考になれば幸いです。

«子どもがいない夫婦の兄弟姉妹との遺産分割協議»

今年の初め、相談者のお姉さんが亡くなりました。
お姉さんの旦那さんは5年前にすでに亡くなっていて、2人に子どもはいませんでした。

 

​例

【第1篇:相談の趣旨】

相談者

姉の預貯金などは私たちの兄弟姉妹で相続しました。でも、姉の夫名義の定期を含む預貯金や、不動産などは亡くなった5年前のまま今も「姉の夫名義のまま」になっています。

まだ手続きが終わっていない姉の夫名義の財産は、どうなるのでしょうか?

行政書士

お子さんがおらず、夫(義兄)の次に妻(実姉)がお亡くなりになっているので、義兄(姉の夫)の相続人は「ご夫婦の兄弟姉妹と尊属(ご両親など)」になっていくでしょう。

今、どのようなご親族構成かご存知ですか?

相談者

● 姉の夫は8人兄弟姉妹だったので、今は7名です。

● 私も含め姉の兄弟姉妹は5名ですが、うち1名は10年前に亡くなっていて、その子が甥と姪一人ずつの2名います。

● 私側も、姉の夫側も、両親は何十年も前に亡くなっています。

行政書士

分かりました。ちょっと説明が長くなりますが…

結果から申し上げると「双方の兄弟姉妹のみなさんで、ご存命の11名は今回の遺産分割協議に参加する」ことになります。そして「甥・姪のお二人も、代襲相続人として同様に参加する」ことになります。代襲相続人という名称でも、権利や地位は相続人とほとんど同じです。


つまり・・・

・姉の夫の兄弟姉妹(夫側の合計7名)
・姉の兄弟姉妹ご存命の4名と、代襲相続で甥1名、姪1名(姉側の合計6名)

夫の姉の遺産分割協議には「総勢13名が参加する」ことになります。

お二人とも遺言書がないため、相続分は民法という法律で定めている「法定相続分」が適用されます。法律の形式上は、姉側が4分の3(これを6名で分配)、姉の夫側が4分の1(これを7名で分配)になります。
もちろん、これと異なる分配をみなさんで決めることも可能です。
そのための協議でもあります。

 

相談者

13名ですか・・・けっこうな人数になってしまうんですね・・・。
相続分なども、今日教えてもらうまで分かりませんでした。
てっきり義兄側の兄弟姉妹の取り分が、こちらより多いのだと思い込んでいました。

今回の相続手続を進めるにあたって、こちらが動けることがあれば教えてほしいです。
また、注意すべきこと等あれば教えてほしいです。

 

行政書士

まずは「遺産分割協議の手続きを専門家に依頼したいのだが、賛成してくれるか?」と、みなさんのお考えを確認した方が良いです。

相談者

なるほど、わかりました。事前に相談する方が双方に気分を害さないですよね。
では、全員の賛成が得られたらご連絡すればいいですね。

行政書士

はい、よろしくお願いします。
なお、専門家への依頼をよく思っていない人、遺産分割協議に参加するつもりがない人に対して、行政書士が直接説得することはできません。できる限りそういう事態にならないようなニュアンスで、全員にお話ししてくださいね。

相談者

気を付けます。
でも、もしそういう人が出てきたら、どうしたらいいでしょうか?

行政書士

そういう場合は、身内の中でその人と仲の良い方を通じて、または同席してもらったりして、なるべく平穏にご理解頂くよう働きかけてみてください。
それでも難しい時に、代わりに交渉できるのは弁護士しかいません。

相談者

分かりました。
では、やるべきところから頑張ってみます。

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【第2編:委託と受託(行政書士へ依頼する)】

相談者

13名全員の遺産分割協議への参加を、穏便に取り付けることができました。

行政書士

ご連絡ありがとうございます。大変なご対応、本当にお疲れ様でした。

次回の打ち合わせ日に、2種類の「委任状(委託書)」を作成準備しておきます。内容に問題がなければ、署名押印いただければ幸いです。ちなみに、2種類のうちの一つが「行政書士の方で今回の遺産分割協議当事者の方の戸籍や住民票を代行取得することを依頼した旨」のもの、もう1種類は「公的な書類の取得が完了した後、遺産分割協議書を代理で作成する旨の依頼をしたことを証する13名分の委任状(委託書)」になります。

後者は12名分をお渡ししますので、戸籍等の取得が終わるまでに取り揃えて頂けると助かります(1か月半程度)。全員分が大変でしたら、こちらで委任状の趣旨や返送の方法など書き添えた返送封筒同封の封書をお送りすることも可能です。
 

相談者

分かりました。お願いするまでもいろいろ書類の取り交わしがあるんですね。
では、私の分はその場で署名押印します。
他の12名分は私から言っておきますので、郵送をお願いします。

行政書士

かしこまりました。
すぐに準備を始めますのでご安心ください。

※ここで着手金(全体報酬の一部)のお支払いが発生します
・戸籍や不動産に関する750円前後の書類の取得が40通以上
・往復の郵便代や小為替代、専門事務作業対応時間等、事務消耗品、通信費 等

 

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【第3編:遺産分割協議書の起案から作成まで】